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今日の本:『まほろ駅前多田便利軒』(三浦しをん) [本のこと]

評判がいいので読んでみました。
まほろ駅前多田便利軒

まほろ駅前多田便利軒

  • 作者: 三浦 しをん
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/03
  • メディア: 単行本
第135回直木賞受賞作品だそうですが、
三浦しをんさんの本はこれが初めてです。

東京の端っこのある町の、便利屋さん多田の元に、
かつての同級生だった男が転がり込んでくる。
特に、親友だったわけでもないその二人が、
便利屋の仕事を通じて色々な人や出来事に関わっていく・・・。
という、お話ですが、
「町のトラブルシュター」っぽい感じも出しつつ、
それほどハードアクションでスピーディーな展開をするわけでもないところが
面白みかな と思いました。
やる気のあるようなないような、
熱いような冷めてるような、
そんな空気の物語だなと。

なにせ、主人公とその相方(?)が とりあえずむさくるしい。。。
ヘビースモーカーだし、貧乏だし、汚いし、
それを若さでのりきるほどの清々しさもない。
事件解決のキレも とりたててあるわけでもない。。。
(※こう書くと最低に聞こえるかもしれないけど、そんなことはありません。)
でも、読むうちに、
過去のしがらみや 葛藤、自責の念など、
やるせない思いにとらわれた 二人の人情味が感じられてきて、
気がつくとあっという間に読み終わっていました。
主人公たちが絡むその他の登場人物も、
それぞれ個性的だし。
そして、彼らが、彼らが住む 「まほろ市」を凄く愛している
というところがとても良かったです。


「幸せは再生する」・・・・帯でもピックアップしてあるこの一文、
とても深い言葉だと思います。
色んな経験をして、色んな悩みやむなしさを味わって、
あきらめる事を覚えて、
それでも、「幸せは再生する」・・・・そう言える自分もまだ失くさないでいること。
大事なことなんだろうな。


そういえば、ストリーの展開のサイドで、
ちらっと出てきた言葉がありました。
展開の進行には大きく関わってはいないけれど、
一番心に残った言葉です。

 「愛情というのは与えるものではなく、
  愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいう」
(本文より)

色んな小説を読んで、心に残ることばを時々見つけるけど、
これ、ここ数年で一番 ポケットに入れておきたい言葉かもしれない。

 

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こばけん

こん**は。
トラバとコメントありがとうございました。
ブログにも書いたとおり、さっそく単行本を買って全編読みました。

さすがに一冊読み通すと、多田や行天の過去や背景や人生観、
胸に抱え続けているものや背負い込んでいるものが感じられて、
しっかりと残るものがある読後感です。
かと言って作品自体は決して重くなく、とても読みやすいですね。
by こばけん (2007-01-30 22:43) 

nanayo

>こばけんさん
こばけんさんのレビューも参考に、読み始めた一冊でした。
短編なので読みさすい というのも手伝って、
一気に楽しく読めました。
挿絵の二人がカッコよすぎる感じもしましたが(笑)、
二人のそれぞれの過去の話も人生観も含めて、
派手じゃないのに心に残る話でしたね。
by nanayo (2007-01-31 22:01) 

またまたおじゃまします(^ ^;)
わたしはこの本で三浦しをんデビューしました!
すごくキャラクターがいい味出してますよね。
行天と友達になりたいかと言われたらちょっと…って思うのですが(笑),気に入っています。

言葉も印象に残りますよね。
わたしは,
 “不幸だけど満足ってことはあっても, 後悔しながら幸福だってことはないと思う”
っていう言葉も印象的でした☆
by (2007-02-04 00:07) 

nanayo

>madoccoさん
三浦作品デビュー、同じ作品ですね。
 >“不幸だけど満足ってことはあっても, 後悔しながら幸福だってことはないと思う”
ああ、これから色んな場面で思い出したい言葉かもしれない。
印象的だし、カッコいい考えかただなと思いました。

確かに行天とは友達になりたいかってのは、「・・・・」ですよね(^^;)
by nanayo (2007-02-04 22:26) 

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